日本で考えられとるよりも高めだ

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」策定検討会も、昨年まとめた報告書にコレステロールの摂取目標量を盛り込まなかったちうわけや。
既に血中コレステロールの値が高い人でも、摂取を減らせば心筋梗塞やらなんやらを予防できるかは明らかではおまへんとしたちうわけや。
同基準の現行版は上限目標量を示しとるが「十分な科学的根拠が得られなかった」として、今年4月施行の15年版では除外するちうわけや。
寺本センター長は「コレステロールにばかりこだわるよりも、動物性の飽和脂肪酸を減らし食物繊維を多めに取るとよい」と勧めるちうわけや。
飽和脂肪酸は血中のLDL(悪玉)コレステロールを下げる仕組みを阻むとされるちうわけや。
芳賀めぐみ厚労省栄養指導室長補佐は「食事で摂取するコレステロールと血中コレステロールを混同せんでほしい」と話す。
血中濃度は、日本動脈硬化学会が動脈硬化性疾患予防ガイドラインで診断基準を定めとるちうわけや。
LDLコレステロールが血液0.1リットルあたり120ミリグラム以上だと脂質異常症と診断するちうわけや。
血中コレステロールを下げすぎるのはよくないとの指摘もあるちうわけや。
大櫛陽一東海大学名誉教授は血中LDLコレステロールの値が高いと動脈硬化が起きやすくなるとされる点に疑問を投げかけるちうわけや。
「血管の壁にコレステロールが付くのが動脈硬化の原因といわれてきたが実際は逆だ」ちうわ。
「動脈硬化で起きた炎症を修復するためにコレステロールが集まる」と主張するちうわけや。
遺伝性高脂血症の患者にも心筋梗塞を起こしやすい人とそうでない人がおり、遺伝子解析によるメカニズム解明が始まった段階や。
コレステロールは細胞膜の重要な材料で、ホルモンや胆汁、ビタミンDの原料としての役割も担うわ。大櫛名誉教授らが神奈川県伊勢原市の男女約2万6千人を対象に調査・分析したトコ、血中LDL濃度が高い方がむしろ死亡率が低いとの結果が出たちうわけや。
米心臓病学会は血中LDLが0.1リットルあたり190ミリグラム以上を投薬治療が必要な基準としており、日本で考えられとるよりも高めや。